デザインアンダーグランド・松崎順一さんが指南 2021年のラジカセ再入門

デザインアンダーグランド・松崎順一さんが指南 2021年のラジカセ再入門

少年時代、青春時代をラジカセと一緒に過ごした人も多いと思う。
本格的なコンポを夢見つつ…。あるいは深夜のベッドでこっそり聴くラジオ?
それとも試験勉強のパートナーだろうか。そうした時代を振り返ると、
ふとまたラジカセが恋しくなってしまう。
もう一度ラジカセと暮らしてみませんか?

■ラジカセブームは一過性?
ラジカセがブームだ。数年前に「若者の間でラジカセが流行っている」と聞いて、どうせすぐ飽きちゃうのでは、と思っていた。が、いまだに若者の間でも人気が衰えないのだそうだ。これは本物のブームなのか? 70年代、80年代に青春時代を過ごした私たちにとって、ラジカセは駄菓子屋だったりスーパーカー消しゴムだったり、アイドルやマンガなどと同じように思い出のアイテムのひとつ、という人が多いだろう。
それはステレオ時代を読んでくださっているオーディオマニアあるいはかつてオーディオ少年だった人たちにとっても同じ、というケースが多いのではないだろうか。
もちろん昔からラジカセを使い続けてます、という人もいるのかもしれないが、ラジコの普及(もちろんスマホの普及に伴って、ということだが)や、最近取りざたされているAMの停波など、ラジオ放送というものを取り巻く環境ですら変化してきている。もちろんカセットテープについては言うまでもなく、世間的には、すでに過去のメディアと言い切って良いような状況だ。
ということはそのラジオとカセットを組み合わせた『ラジカセ』というガジェットは、すでに終わったものなのだろうか。先に述べたラジカセブームは、ただ一過性のブーム、エリマキトカゲのようなものなのか。
個人的にはこのラジカセブーム、ここまで盛り上がるようなものではない、と思っている。ただ他の数多のブームのように、完全に『オワコン』になることもない、と信じている。なぜならラジカセが本当に魅力的だから。
もちろん『音』のことなので、多分に好みの問題になってしまうのだが、試しにラジカセでカセットやラジオを聴いてみて欲しい。もちろん全員に刺さるとは思わないが、この音が良い、と感じる人は少なくないはず。
2チャンネルでありながら、まるでサラウンドのように音場を再現してしまう最新のシステムになじめない人は、試しにラジカセ、それも70年代の大きめのフルレンジを使ったモノラルラジカセで聴いてみると、「これ!この音だよ」となること請け合いだ。
今回はそんな70年代、80年代のラジカセと2021年の今、どう付き合うか考えてみたいと思う。

教えてくれる人 >>> 松崎順一
サラリーマン時代にふとしたきっかけでラジカセの虜になってしまい、ラジカセ再生工房、『デザインアンダーグランド』を立ち上げた松崎さん。一方でラジカセや家電のみならずあらゆるもののカタログを収集していて、珍しいカタログのハナシも尽きない。

〈続きは「ステレオ時代Vol.19」を御覧ください〉

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